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電解研磨とステンレス材質の用途:

     電解研磨:
        電気分解で金属陽極が溶解することを応用した研磨法。研磨すべき金属を硫酸,リン酸またはアルカリ液中において,高い電流密度 (50A/ dm2 以上) で陽極溶解すると,微視的凸部が優先的に溶解し,ある場合には表面上のよごれや酸化物を溶かし新たにごく薄い緻密な化学的に強固な皮膜を形成し,平滑化と耐食性を向上させる。
バフ研磨は一般的に布を円形に切り抜いて一定の厚みに縫いあわせたものや、バイアス状に縫いあわせた布の外周面に研磨剤を塗ったもので製品を磨く工程です。工程としては最初に粗く削る粗研磨から最終仕上げで光沢を出す仕上げ研磨まで数回の仕上げを行うのが主流です。

     SUS304:
        耐熱鋼として最も広く普及している鋼種の一つです。耐食性、溶接性、機械的性質が良好なことで知られます。

     SUS304L:
        18Cr-9Ni-低C型の組成を持つタイプで、SUS304のうち、炭素の含有量を減らした極低炭素鋼です。耐粒界腐食性に優れ、溶接後熱処理できない部品類にも使われます。

     SUS316:
        SUS304にモリブデンを加えることで、各種媒質への耐食性を向上させたステンレス鋼材です。耐孔食材料として使われます。配管部材、船舶部品、バルブなどに用いられます。

     SUS316L:
        オーステナイト系ステンレス鋼の代表鋼種であるSUS304のニッケル(Ni)含有量を高め、更にモリブデン(Mo)を添加することで、耐食性を上げた鋼種で、特に応力腐食割れや粒界腐食に対して有効です。SUS316Lの“L”はLow carbonを表しています。また、高耐食性ステンレスはC量が低くNi量が多いので、焼鈍状態の硬度が低く、加工硬化が少ないので、絞り用途としても向いています。なお、固溶化熱処理状態では非磁性ですが、加工により弱い磁性を持つようになります。